これからも、新しい美濃焼のあり方を探求し、発信する
また、この窯元には、共に汗を流し、真摯に働く若者たちがいる。「“作山窯”が一つのチームだと思っています。みんながいるおかげでいろんな繋がりが生まれ、大きな世界が見える。作家として一人で歩んでいたら、成しえなかったことです」。ミシュランの三ツ星レストランや海外の名店のシェフたちがうつわを見に窯へ訪れることもある。「それが、うちで働く子たちへの評価だと思っています」と嬉しそうに微笑む髙井さん。作山窯が愛されるのは、ものづくりへの情熱と、それを支える人々の想いをそのうつわに宿しているからだ。
2017年7月には、美濃焼の更なる可能性を見出すため、食器に留まらず、照明やフラワーベースなどを提案する新ブランド「MANON」を立ち上げた。「手間をいとわず、美濃焼の力を生かしたものづくりをしていきたい」と髙井さん。これからも、新しいやきものと暮らしの楽しみ方を教えてくれることだろう。