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TOKI MINOYAKI STORY
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先代から引き継いだ、釉薬への探究心
伸光窯 金多田中製陶所 田中 一亮・久美子
Profile
伸光窯 金多田中製陶所
田中 一亮・久美子
〒509-5102 土岐市泉町定林寺629-2
Tel.0572-55-3275
sinkougama.com

先代が築いた、“非”大量生産の体制
うつわにさまざまな色や質感を生み出す釉薬。陶芸に欠かせないそれは、配合や濃度、焼き方などで、いかようにも変化し、思い描いた通りの発色を導き出すことは難しい。そんな釉薬の可能性に魅せられ、果敢に挑戦を続けているのが、明治28年創業の伸光窯だ。
その追求は、4代目、田中伸一さんから始まった。美濃焼の伝統釉薬である「鼠志野(ねずみしの)」に魅了された伸一さんは、生地成形や釉薬の調合を自身で行い、焼成方法も従来の方法から変更。分業が盛んだったこの地で、鼠志野に特化した一貫製造体制を築いた。「最初の頃は、粘土も取り寄せてブレンドしていて(笑)。陶芸作家みたいな感じでしたね」。そう当時を振り返るのは、現在5代目当主を務める田中一亮さん。闘病生活の末に逝去された伸一さんは、その間際になって初めて、鼠志野を始め自身しか知らないさまざまな釉薬のレシピを一亮さんに託した。

作家ではなく、職人でありたい。
一途にうつわ作りに取り組む先代の背中を見ていた一亮さんと妻の久美子さん。必然と、二人も同じ道を辿る。「同じ釉薬を塗ったうつわでも、窯の中で10cm置く場所が違うと色が変わるんです。だから、どの釉薬をどの温度で焼くとどんな色が出るのか、組み合わせを見つけるのが楽しくて」。久美子さんは、手間とも思える工程を楽しそうに話す。
3年前から素地作りも自分たちで行い、成形は繊細な力加減が必要な水ゴテで行う。その後、一亮さんがうつわの腰や高台をろくろで削り、形を整える。細部にまで手を加え、うつわと向き合う姿勢は、まさに陶芸家のようだ。しかし、二人は「作家ではなく職人でありたい」と口を揃える。「手作業でこだわって作ったものを、100個安定してお届けすること。それが私たちの仕事ですから」。

釉薬への追求が生んだ、色彩を楽しむうつわ
2015年に誕生した「パステルジュレ」は、そんな探究心が形となったオリジナル商品だ。レモン色とブルーグレー、パステルピンクとくすんだ紫など、複数の釉薬を組み合わせた深型の小鉢。一見馴染みのない二色が、研究の末に導き出した奥行きのある発色と質感によって見事に溶け合っている。
その魅力的な色は、焼成にも秘密がある。伸光窯の窯焼きは、先代が志野焼に合わせて設定した独自のスケジュール。通常は、約8〜10時間焼成し、ゆっくり熱を下げながら釉薬の発色を促す“徐冷”を8時間ほど行う。一方、伸光窯では焼成が22時間、徐冷は24時間と、倍の時間をかける。「黄色い釉薬も、窯から出したときはみかんみたいなオレンジだけど、だんだんとレモンのような色に落ち着くの」。この独特の焼成方法が、ジュレのような光沢と鮮やかで優しい彩りを生み出している。

子どもたちが憧れる美濃焼に
パステルジュレは、その色彩の妙が受け、都市部のセレクトショップを中心に注文が殺到。年間100以上のサンプルを作るというOEM商品は、各店の客層やコンセプトに寄り添った幅広い提案力が好評だ。
美濃焼は生産量日本一でありながら、多くの人の手が関わり、細部にまでこだわって作られている。伸光窯で働く女性たちは皆、笑顔にあふれていて楽しそうだ。「陶器はもっと自由で、新しくていい。将来、子どもたちが『窯元になりたい』って、憧れるようなものにしていきたいですね」。力強く語る一亮さん、久美子さんの顔は晴れやかで、明るい。

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