気の合う仲間との出会いが、新しい風を起こす
楽しそうな話し声が響く、土岐市肥田町にある陶磁器試験場セラテクノ土岐の一室。土岐市の窯元や商社のおかみをはじめ、デザイナーなどの女性たちだけで結成された「美濃焼おかみ塾」のメンバーだ。毎月第3水曜日の活動日にはこのホールに集まって、次のイベントの打ち合わせに勤しむ。
始まりは2015年の8月に開催された、陶磁器関連企業に勤める女性を対象とした講習会。窯元を営むメーカー同士はいわばライバル企業。でも実際に集まってみると、意気投合。「女性も意見が話し合える場所がほしい」「女性が主体のものづくりがしてみたい」「みんなで子どもたちにも何かできたらいいのに」。仕事をしながら、そんな思いを抱く同志であり、仲間だった。このまま解散するのはもったいないと集うようになり、さまざまな夢を語り合った。「これが実現したら、もっと面白いことができるんじゃない?」。そして「美濃焼おかみ塾」を結成。2016年8月、ついにこれまでにない、おかみたちのプロジェクトが動き出した。