土岐市美濃焼公式ブランドサイト|TOKI MINOYAKI

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TOKI MINOYAKI STORY
Story29
美濃桃山陶の伝統に、現代の息吹を。
陽山窯 水野 雅之
陽山窯 水野 雅之
Profile
陽山窯
水野 雅之
〒509-5102 土岐市泉町定林寺614-2
Tel.0572-54-5343
http://www.ob.aitai.ne.jp/~yozangama/index.html
陽山窯
陽山窯
お茶席で使われる茶陶を製作
土岐市泉町にある陽山窯。この窯の3代目である水野雅之さんは令和元年、美濃陶芸協会による「第37回 卓男賞」を受賞した。この賞は、優れた作家活動と美濃陶芸の育成に尽力した者に贈られる。昭和32年に土岐市に生まれ、初代、2代目と皇室に美濃焼を献上してきた由緒ある窯を守りつつ、オリジナルの紫志野、古美濃、美濃山を創作するなど、幅広い活動を続けてきた功績が認められたのだ。茶道裏千家助教授の肩書を持ち、自らもお茶を点てる水野さんは、主に茶の湯の席で使われる陶器「茶陶」を製作している。全国各地で開催される展示会に出展しているため、作陶に追われる毎日だが、水野さんは作品の製作過程について多くを語らない。「出たとこ勝負で作品がすべて。苦労話なんて表に出さなくていい。すべて作品が語ってくれるから」。作家・水野雅之の創作活動は、美濃桃山陶における伝統・文化の継承と、そこに現代の息吹を加える革新の連続といえるだろう。
陽山窯
「信長焼」と命名されたうつわ
美濃焼のルーツは安土桃山時代まで遡る。元々美濃地方は1400年以上前から焼き物の歴史を持ち、窯を作るのに適した山の斜面、素材となる土や薪となる赤松などの資源に恵まれていた。そして、京都・大阪への運搬に適した土地であった。これに着目した時の権力者・織田信長公は、美濃へ陶工の移動を奨励。茶の湯と政治権力を結び付け、天下統一の足掛かりとした。天正10年の「本能寺の変」以降、その重臣であった豊臣秀吉と千利休、古田織部らによって茶の湯はさらなる発展を遂げた。それまでは茶器といえば中国からの唐物が主流だったが、信長公が行った産業振興策をきっかけに、数々の名碗が誕生。近代になって「黄瀬戸」「瀬戸黒」「志野」「織部」と名付けられた茶陶は、現代に続く美濃焼の基礎となった。水野さんはそれらを美濃の焼き物産業の中興の祖である信長公の名を冠し「信長焼」と呼ぶ。その真意はうつわの色や形だけでなく、誰も試みたことがない全く新しいことへの挑戦を意味する。「ひとつのスタイルに納得できるまでにだいたい10年はかかる。10年かけて理想に近づけたら、次のスタイルでまた10年。それぐらいの年月はかかるね」。伝統技術を習得し、自身が満足のいくうつわを完成させることは一朝一夕では成し得ないのだ。
陽山窯
日本人特有の美意識を形にする
水野さんが手掛けたうつわをそっと手に取ってみると、その重厚な見た目からは想像しがたい軽さに驚かされる。成形後にうつわの外側と内側の細部に渡って、じっくりと時間をかけて無駄な部分を削ぎ落とすことで、女性でも扱いやすいように軽量化を図っている。また、手作業によって生み出された左右非対称のうつわには、水野さんの美意識が込められている。日本にはアシンメトリーを美しいと感じる文化と感性がある。もちろん完璧に均衡の取れたものも美しい。だが、不均衡なものが絶妙なバランスで調和した造形には、なんとも形容しがたい美しさがある。さらに、色彩においても作家性を発揮する。例えば、織部釉による濃淡のあるエメラルドグリーンが印象的な「虹色が見える彩雲」。太陽の日を浴びた雲が輝く彩雲のごとく、光の角度によって美しい虹色が見せてくれる。これも季節感や情緒感といった日本人特有の美意識を尊ぶ水野さんならでは美の表現だ。そして最後に、水野さんは出来上がった作品一つひとつに名前を付ける。剛健な佇まいの瀬戸黒茶碗には「一竿」、心穏やかに物事に向かう精神を表現した志野茶碗には「静心」、〇△□の絵付に「かたよらず、こだわらず、とらわれず」との想いを込めた黒織部茶碗には「平常心」と名付けた。これらは茶道とつながりの深い禅の思想に由来している。作品は名前を与えられてようやく完成に至る。
陽山窯
陽山窯
大切なのは茶道に通ずるおもてなしの心
茶道は伝統的な様式に則り、大事な人を招き粗飯と酒、そしてお茶を点て振舞う。茶室のしつらえ、うつわの審美、点前作法などはもちろん、亭主と客人との精神的な交流を重んじる。中でも最も大切にされるのは、客人に対するおもてなしの心だ。茶道の心得のある水野さんの作品の先には常に招く人の存在がある。だからこそ、重さ、形、へこみが違和感なくすっと手に馴染み、飲み口は口当たりが良く柔らかい。「想像だけで作るのではなく、実際にお茶席で痛い目にあって、初めて理解できることがある。自分でとことん使い込んで、やっと本物のうつわができるからね」。そうして生み出されたうつわは、客人をもてなす茶道の精神そのものである。 水野さんは次世代を担う若者にメッセージを送る。「とても厳しい業界ではある。けれども、これからの時代はこれからの若者が作り上げていくもの。美濃焼に自分たちの感性をどんどん取り入れていってほしいね」。新しいものに挑み続けることで時代を築く。その姿勢はまさに、既存の社会モデルに数々の革新をもたらした織田信長公を想起させる。
TOKI MINOYAKI STORY
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