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TOKI MINOYAKI STORY
Story13
うつわとしてだけじゃない、新しい美濃焼の魅力を
芳泉窯 有限会社カネ芳製陶所 北邑 宜丈
Profile
芳泉窯 有限会社カネ芳製陶所
北邑 宜丈
〒509-5401 土岐市駄知町1804-17
Tel.0572-59-2748
housen-nendo.com

土にこだわった新しい美濃焼を
素朴な土の風合いが釉薬越しに映える「TOKI」、本物の石と見まがう質感と形の「likestone」。どちらも、粘土から開発した芳泉窯のオリジナルブランドだ。
1980年の創業から、大手飲食チェーンの丼などの業務用食器を中心に手掛ける芳泉窯。2001年、2代目の北邑宜丈さんは市場の縮小傾向に伴い、オリジナル商品を作ろうと立ち上がった。「陶芸家は山に行って粘土を取ってきたり、川の石をすりつぶしたりして土の配合からこだわりますが、同じようなことを業務用の工場でやろうと思ったんです」。
いざ土作り、といっても平坦な道のりではなかった。通常は専門業者が配合した土を購入するが、それをなんのノウハウもない窯元が一から始めるのだ。「土と石を混ぜて作るんですが、配合が良くないと成形ができないんです。石の成分が多いと固すぎて割れてしまったり、土が多いと焼成で溶けてしまったり…」。目指すのは、オリジナリティのある粘土。何度も失敗を繰り返し、実に3年の月日をかけて誕生した“HOUSEN-NENDO”は、蛙目(がいろめ)粘土にさまざまな地方の陶石や長石などをブレンドし、見た目からも土の風合いが感じられる仕上がりとなった。

外部デザイナーとのコラボで見出した新路
次の課題は、何を作るかだ。「自分たちで作ると、知っているうつわ、作りやすいものを作ってしまう。どうにかして殻を破りたい」。そこで、北邑さんは東京の大型デザインイベントに足を運び、一緒にものづくりをしてくれる人を片端から歩いて探した。
そうして巡り合ったのは、グラフィックデザイナーとして活躍していた女性。彼女が芳泉窯の粘土への思いを汲み取り、掲げたコンセプトは「時(とき)」。朝露が落ちた波紋をイメージした楕円のリム皿、茶の湯を思わせる重厚なティーセット、月のようなふくよかな丸みの茶碗。どれも“よくあるうつわ”から一歩踏み出したデザインが目を引く。その一方で、薄い釉薬から透けて見える土の風合いが温もりを与えている。2014年、テーブルウエアエキスポで披露した「TOKI」は大きな注目を集めた。

次々と縁がつながり、生まれたセラミック商品
その1年後、岐阜県が主催するメーカーとデザイナーのマッチングプロジェクトを通じて新しい製品づくりが始まった。採用されたのは、試作段階だったマーブル模様の土。発色の異なる粘土を混ぜ、型に流し込んで焼成することで、大理石のような模様が生まれる。
マットな質感と上品な色彩を生かし、プロダクトは自然な丸みのフラワーベースやカップに。「触って土の手触りを感じて欲しい」と釉薬は使わない。凛とした美しさを宿したそれらは、「likestone(石のような)」と名付けられた。
その約1年後、likestoneのコンセプトをベースに、今度はスイスの著名デザイナーとの新商品製作が決定。作ったのは、3つに分かれる円すい形のアロマディフューザーだ。粘土は吸水性を高めるため、新たに多孔質粘土を開発。アロマオイルが染み込みやすいような調合を施した。内側にオイルを垂らした後、転がして香りを広げたり分解して数カ所に分けて使ったり。使わないときはオブジェとしても楽しめるデザインだ。その斬新さと使い勝手の良さは、セラミック商品として一線を画すプロダクトとなった。

できない、ではなく「どうやったらできるか」
外部デザイナーとの連携によって生まれた数々のオリジナル商品は、陶磁器業界以外からも注目を集め、美術館の企画展に並んだり、パリのセレクトショップへ置かれたりとアートとしての一面も評価されている。
デザイナーとのやりとりは、製陶のセオリーを覆すような提案も多い。リムの幅をミリ単位で指定されたり、陶磁器では難しい直線をデザインに取り入れたり。「普通に考えたら、“できない”でおしまい。そうじゃなくて、どうやったらできるか?を考えて、互いに悩み、歩み寄って作ってきました」。多様な発想を取り入れ、挑戦し続けてきたからこそ生まれた新しいプロダクト。
「ディフューザーまで作るとは想像もしていなかったですね。大変だけど、面白いです」。うつわだけではない。無限の可能性を秘めた、セラミック製品としての美濃焼。これからどんな新しいプロダクトが生まれるのか、北邑さんも楽しみにしている。

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